「高単価BtoC商材」型
貴社ビジネスのマーケティングタイプは、「高単価BtoC商材」型です。
このビジネスの商材は、結婚式、不動産購入、旅行相談、投資相談、保険、住宅ローン、脱毛サロン、大学、自動車、塾などが含まれます。また、人材紹介や企業の採用活動も、この型が参考になります。
このマーケティングタイプの特徴
顧客は、人生で購入する経験回数が少なく、検討期間が長くなり、重い意思決定を慎重に進めます。そのため、"初回購入"の前から営業マンが対面で説得するビジネスモデルになります。
営業マンへの依存度が高まりやすいため、デジタル活用などによって、営業マンの負担を軽減し、再現性のある営業体制を構築することが重要です。特に、"日常生活" or "初回購入" フェーズで、多くの競合に対して、優位性を確保することが重要になります。
3つのフェーズ毎の施策
"顧客が購入するまでの流れ"を3つのフェーズに分け、それぞれのフェーズにおける効果的な施策を解説します。
「日常生活」フェーズ
「日常生活」フェーズのゴールは、"見込み顧客リストを獲得すること"です。顧客に喜ばれるノウハウやプレゼントを配り、見込み顧客リストを獲得します。リストに対して自社サービスを連呼し、ニーズが顕在化したタイミングで営業担当へ引き渡します。
BtoC詳細は、顧客の「嗜好性」にムラがあります。嗜好性が高い商材は、日常生活フェーズでも能動的に情報収集してもらえます。一方、嗜好性が低い商材は、いくら情報発信しても興味を持ってもらえません。商材以外に魅力的なコンテンツを用意すべきです。
良い例:
- SNS情報発信、プレゼントキャンペーン
悪い例:
- ストックにならない認知広告の出稿
- ロゴ、デザインの刷新
「初回購入」フェーズ
「初回購入」フェーズのゴールは、導入を検討してくれる顧客のアポイントを獲得することです。嗜好性が低い商材は、ユーザーにこだわりがなく、調べても理解できないことが多いため、アポイントへの誘導が容易です。一方で、嗜好性が高い商材は、ユーザーのこだわりが強く、説得が難しいです。例えば、結婚式なら「一番良い食事を試食できます」、旅行なら「あなたにピッタリのプランを作ります」など、魅力的なコンテンツを用意してアポイントへ誘導します。
良い例:
- Webと営業の連携強化(優先度の高い見込み顧客を選別して営業マン(商談)へ繋げる。)
- 自社ブログの構築(SEO自然流入の確保)
悪い例:
- Webサイトのデザイン・リニューアル
- 入口ページ以外の改善や細かいABテスト
- アトリビューション分析
「リピート」フェーズ
高単価なBtoC商材は、未だに「売り切り」型のビジネスが多いですが、「継続購入」型のビジネスへの移行は、必ず売上に貢献します。例えば、人生に一度きりの結婚式場ビジネスでも、「記念日ディナー」などのアップセルや、他社(保険、不動産、住宅ローン等)とアライアンスを組むことは可能です。さらに、口コミによる友人紹介なども十分狙えます。「リピート」フェーズのゴールは、ユーザーの生活時間を少しでも入り込むことです。
良い例:
- 定期的なメルマガ配信(有益な情報資産を提供して、顧客接点を確保する。)
- 今後のライフイベントを見越したアップセルや他業界とのアライアンス
悪い例:
- 企業視点で始まる思いつきの機能追加・改善
- ユーザー仮説不在のデータ分析